そっぽむくだけならサルでもできる?
聞き手 県知事選挙、県議会議員の選挙が終わりました。昔は天気がいいと投票率が高いとか、天気が悪いと出足鈍いと言われたんですけれども。お天気はよかったけれどもね。
笹木 結局、最近は小雨とか、天気が少し悪いぐらいが投票率が上がるというみたいですね。今回は結果的に4年前に比べても4%投票率が下がって72%ですから、これはやっぱりちょっとがっくりですね。
聞き手 やはり投票率が高い中で選ばれるということも候補者の方々にとっては必要なことだと思われますからね。
笹木 経済がこれだけ大変で、政治とか社会もいろんな問題が深刻だけれども投票率が下がる。いつもいうように批判するだけだったら、まあ例えば北朝鮮とかあるいは軍政下の国とかそういう所で批判する、あるいは江戸時代で百姓一揆やる、これは命がけだし大変ですけれども、ただ批判するというのは今全然進歩的でもなんでもないです。候補者とか政治の問題ももちろんあるにしてもね。もう少し投票率を上げようよということで色々な工夫を国によってはしているみたいで、例えばアメだと投票用紙が抽選券みたいになっていて、宝くじみたいになっていると。これもあったりします。そんな話していますと、20代の人が、例えば投票に行ったら税金が安くなるというのなら投票に行くと。まあここまで行ってしまうともう金でしか投票率を上げられないのかということで、やっぱりちょっと危ないかなと思いますけれど。ムチもありまして、例えば3回連続棄権すると数年間投票権、選挙権が停止されるとか。そういう罰則を設けているところもあります。10年前と比べて投票率がこの福井県でも減っている。経済とかこれだけ大変でも、誰がなっても同じと。どっかでまだ今の水準が続いていくと思っているのかな。でも、確実に今のままだと政治も社会ももっともっと悪くなるんですけれどもね。20歳で自動的に投票権が与えられる、選挙権が与えられるというのではなくて、これも国によってはありますけれども、20歳になっても例えばちゃんと自分で有権者登録をしないと選挙権をもらえないとか、そういう風にするといいのかなと思ったりもします。
電子投票はまもなく実現か
近く実現可能なのが電子投票ですね。いわゆるコンピュータの画面上で押してやるというものです。これが岡山ですとか広島ですとか4つの市ですでに行われていて、9割の人がずっと楽だった、よかったと言っていますし、これやると結果が出るまでに20分ぐらいです。市のレベルだと。
聞き手 そうなるとテレビの選挙速報という番組はなくなっていくでしょうね。すぐ当選がわかるということですね。
笹木 それで無効票も、いわゆる名前を書く記名式に比べて少ない結果になっています。技術的に日本は非常に進んでいて外国の電子投票の機器を日本の企業が輸出しているぐらいなんですね。じゃあ何故国のレベルでは実現しないかというと、投票率が上がると歓迎する政党、候補者もいますけれども、上がることを歓迎しない政党、候補者もいるわけです。そういうこともあって技術的にはもう完全に可能なのですが、なかなか実現にはまだ至っていない。先ほど行楽で投票率が低かったという話がありましたけれども、この電子投票にして、本人の認証、これは免許証を持っていってもいいし、学生証を持っていってもいいのですが、本人の確認さえ出来れば、今決められているような公民館とかではなく、夏だったら海水浴に行って、海辺で投票できるとか、ショッピングセンターで出来るとか、そんなことも可能になるわけですよね。そうすると多分投票率上がるでしょう。もう1つ、これは鳴尾さんに是非聞きたいのですが、判断材料ですよね。チラシとか広報がきてもなかなか、たとえば今度の福井市の市議会選挙だと今のところ43人ぐらい出るといっています。で、その内の36人がうかると。新人が18人で現職25人というわけで、数も多いし、ただチラシ、広報を見るだけでは、あるいは遊説カーの流しを聞いてもちょっと判断つかないですよね。新聞記事でテーマごとにアンケート結果を載せ始めていますけれども、やっぱり候補者の違いが一番分かるのはラジオやテレビですよね。このテレビやラジオでの政策討論会ですとか、同じ質問、3つか4つの質問について候補者が答えるとか。こういうことを告示以降の一番盛り上がっている時期にメディアがやると間違いなく判断材料は質的によくなると思いますね。これは不可能なんですかね。
聞き手 どうなんでしょう。実際告示前に民間の方々がおやりになった公開討論会があったんですが、この時は私どもラジオでも県知事の公開討論というのを流させていただきましたし、それで判断もしていただけたというところもあるのかもしれません。
笹木 あれは3ヶ月前でしたっけ。
聞き手 告示日の直前だったとは思うんですけれども。ただ、選挙管理委員会で私もその質問をさせていただいて、例えば候補者の方が自分自身の立会演説会なり集会なりをどこどこで開きましょうと。そういった時に政策を聞いてくださいというふうなお知らせなどしていいかどうかです。これ新聞などでは何回か、これぐらいのスペースであれば新聞紙面に告示以降、自分の名前、あるいは公開討論の予定なども載せられる、そういう制度があるようなことは聞いたんですが、電波媒体には認められていません。非常にややこしいので、細かいところまでは今きっちりとお話できる材料をちょっと持っていないんですが。ただ、選管の方がお持ちの選挙にまつわる法律というのが、非常に古いんですね。今のインターネットメディアなんか含めたものなんて全然入っていない。
インターネット選挙
笹木 そのインターネットについては、ようやく次の国政選挙までには改正されるんです。告示日以降も色々な内容を出せるようになります。メディアについてもこれは結局解釈で、今までそういうような例は無いとか、やらないように指導してきたとか。極端に言えばおそらく裁判しても負けないと思うんですよね。告示日以降に全候補者による政策討論会をやっても。テレビやラジオがやっても法的には絶対負けないです。まあしかしその番組やる側にとって魅力があるか、あるいはもっといえばスポンサーがつくかという問題はあります。だから政党とか国がお金を出してやるべきなのかなとも思います。
聞き手 私のような立場で大きなメディアを批判するのも変な話ですが、おそらく東京のキー局といわれる、中央の民放テレビ局なんかはゴールデンタイムの一番いい時間帯に、バラエティーのお笑い番組をやるのと、その国政の公開討論会やるのとどちらをとるかといえばバラエティーをやってしまうような、そういう風潮がいけないんだろうなと思うんですね。それは結局はどういうことなのか、今おっしゃったスポンサーの付き方なのか視聴率といわれるものなのか分かりませんけれども。
笹木 それと法的な自粛ですよね。
聞き手 後はもうメディアの持つ社会的な意味を考えればどちらをやるのがいいのかということも考えなくてはいけないんでしょうけれどもね。
現行法は悪平等
笹木 それと、まあ結局今までの古い法律とかは悪平等なんですよ。例えば候補者討論会をやるのでも、出たくないという人がひとりでもいると、それは平等ではなくなる、中立ではなくなると。もう1つは政見放送に見られるように、まずお辞儀をしてから何分経ったらアップして、何秒経ったらまた戻すとか。これが平等だ、中立だという発想で、これおかしいんですね。他の国では大統領選挙でも候補者を色々な角度からアップにしたり、写っている時間も微妙に違ったりするわけです。だからこの悪平等の中立性という選管の指導がおかしいのと、もう1つ、もし中立ということでいえば今回の場合、2日前に世論調査の結果が某新聞に出ましたね。あれは中立性ということでいうと、結果的にはかなり選挙運動に対しては影響が強すぎるわけです。一方でそういうことは許していて、一番公正にメディアで判断材料を見せるということが出来ないというのは、これどう考えても国の選管の考え方はおかしいですよね。
聞き手 なるほど。これから先改正していかなくてはいけない所がたくさんあるんだろうなという気にもなってきますね。
笹木 不在者投票、これはすごく楽になっています。4月27日が投票日ですけれども、こんどの日曜日、4月20日から26日まで、日曜から土曜日まで8時半から20時まで福井市内の6箇所、スカットランド九頭龍とか市役所とか防災センター、南体育館、治水記念館、森田連絡所、この6箇所で、名前と住所なんかだけ書けばいいわけですから、もう楽すぎるくらい楽に不在者投票できます。是非当日じゃなくてもここで投票して欲しいなと思いますよね。それともう1つ、バリアフリーチェックというのが全国的に起こっています。投票所のバリアフリーチェック。色々こう高齢者や障害者の方がちゃんと投票できるようになっているかチェックするという運動です。私も知り合いに呼びかけてやりますので、興味のある方は電話23-5280あるいはメールryuzo@ryuzo.comに是非ご連絡下さい。これは単にチェックするだけではなくて、色々な選挙の広報とか街宣を聞いていますと、古い意味での保守は施設造ってあげますという話、古い意味での革新は福祉なんでもやってあげますという話ですよね。このバリアフリーチェックもそれぞれにチェックした方が、色々な項目でその投票所がバリアフリーあるかないかというチェックと一緒に、自分はこれは賛成か反対か、ここまでやるのは福祉のバラまきじゃないか、ここは最低やっぱりやらなければいけない。その判断も含めてバリアフリーチェックをやってもらえたらありがたいなと思っています。